小宮山厚労相「たばこ1箱700円に」 増税を主張
小宮山洋子厚生労働相は5日、たばこ税に絡んで「年100円ずつ引き上げ、(販売価格を)1箱700円ぐらいにしたい」と語った。厚労相はたばこ増税による禁煙推進が持論。「喫煙者の8~9割が本当は禁煙したいと思っている」と述べ、健康を守る目的から値上げが必要と主張した。
厚労相は「いろいろなデータをみると、(販売価格で)700円までは税収が減らない」と強調。さらにたばこに関する行政について「税収のために財務省が所管するのはおかしく、健康のために厚労省が所管するようにしたい」と述べた。
たばこ税は昨年10月に1本あたり3.5円引き上げられ、マイルドセブンの場合は1箱の値段が300円から410円に値上がりした。
たばこ増税をめぐって、野田佳彦首相は財務相時代に「税制を通じたおやじ狩りみたいなものだ」と述べたことがある。首相は愛煙家だという。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819591E2E7E2E3828DE2E7E2EBE0E2E3E39797E0E2E2E2;at=ALL
2011年9月5日 19:31配信 日本経済新聞
厚労大臣のタバコ料金引き上げ発言が、
閣内での波紋を呼んでいるようです。
政治的な意味合いはともかく、
公衆衛生的には、喫煙は大きな問題であり、
この問題に関して、国民の健康問題を
司る監督官庁の長が言及したこと自体は、評価すべきと思います。
日本はタバコに対して、非常に甘い国です
(過去記事:たばこに甘いニッポン参照)。
タバコを吸うことは個人に自由である、という主張を聞くことがありますが、
タバコは多くの有害物質を出します。
その中には、発がん物質も多く含まれます。
タバコを吸うことは、自分の健康を損ねることだけでなく、
周りの人たちの健康にも影響を及ぼします。
自分の権利を最優先にし、他人への被害は顧みない行為は、
どんな場合においても認められる事ではなく、
タバコだけが免罪符を得る理由は、どこにも見当たりません。
また、喫煙はがん、心疾患、喘息など、様々な疾患の原因であることから、
喫煙者の増加は、医療費増加に直結する、大きな社会問題です。
9月7日の米国CDC発表によれば、
「喫煙と受動喫煙により、毎年44万3千人が死亡している」であり、
「喫煙による被害は、健康問題にとどまらず、
年間約18兆円の医療費増加に加え、労働力の減少を生む」としています。
日本の公衆衛生にたずさわる人たちは、
今回の発言に関して、どのように受け止めているのでしょうか。
今回の発言を、「単なる政治的なもの」とせず、
専門家としての積極的な発言を期待します。
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