2010年3月10日

twitterの威力を読み解く

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1003/02/news095.html

Twitterユーザーは全体の8% 認知度は70%
富士通総研の調査によると、Twitterの認知度は70%だが、利用者は8%だった。

ツイッターの利用状況
 富士通総研がこのほど実施した調査によると、Twitterの認知度は約7割に上ったが、実際に使っている人は1割未満にとどまった。言葉自体は浸透しているが、実際に利用している人はまだ一部に限られているとしている。

 1月18~20日に全国の15~64歳の男女に対してWebでアンケート調査を実施した。

 「Twitterという言葉を知っている」と回答したのは全体の70.2%。「利用している」と答えた人は8.2%だった。言葉を知っている人のうち「名前は聞いたことがあるが、利用したことがない」という人が59.3%、「今は利用していない」が2.7%。「Twitterが何か分からない」は29.8%だった。

 年代別に見ると、最もユーザーが多いのは15~19歳の14.9%で、20代(12.4%)、40代(7.9%)、30代(7.4%)が続く。投稿に使うデバイスは年代ごとに異なり、年齢が上がるほどPCのみの割合が多くなり、60代では95%、50代では78.6%がPCのみ。一方で15~19歳、20代、30代はほぼ半数が携帯電話も使っていた。

 Twitterのメリットについて聞くと「リアルタイムに情報発信ができる」(52.5%)という回答が最も多く、「ブログより更新が簡単」(52.2%)が続く。メリットに対する認識も年代によって異なり、情報発信の利用が多い15~19歳と20代は「リアルタイム性」に対する評価が高かったのに対し、40~50代は「新しいメディアなので面白そう」「有名人の情報にアクセスできる」という点を重視していた。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1003/02/news095.html
(2010年03月02日 19時25分 更新)



先日の参議院予算委員会では
3人閣僚が審議に遅刻し、
その状況が国会議員によってtweetされる
という記事が報道されました。
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/politics/K2010030400010.html

遅刻した一人の原口総務相は、チリ地震の際、
twitterで情報発信をし、物議をかもしました。


近頃では週刊誌や新聞でも
ずいぶんtwitterが取り上げられるなあ、
という印象を持っている方も
多いのではないでしょうか。

ところが、今回の記事は、
実際twitterを使っている人はとても少ないよ、
というものです。
みなさんはどう思われますか。
確かにどれくらいの人が使っているか、
というのはtwitterの情報伝達手段としての
スケールを知る一つの指標になります。
しかし、それだけでtwitterの影響を評価するのは
短絡的ではないかと思います。

その理由を説明しましょう。



先ずtwitterの大きな特徴として、
速報性があることから、
これまでのメディアにはなかった、
リアルタイムの情報発信・取得が
大きく評価されています。
20代以下のユーザーの多くは、
リアルタイムコミュニケーションツールとして、
30代以上ユーザーの多くはコミュニケーションより、
情報取得が理由の利用が多いと聞きます。

特に20代よりも利用割合が多いと言われる
30~40代のユーザー(それ以上の世代)は、
多くが大人になってからネットルーツを使い始めた世代であり、
それ以前の若年層世代(いわゆるデジタルネイティブ世代)と比べると
ネットツールを使うことを
意識的に行ってきた世代と言えるかもしれません。
私もそのひとりであると言えます。

ですから、このような層がtwitterを使うと、
ブログ、mixi、メイルといった他のWEB手段を使って、
twitterで得られた情報を多方面に伝達することが考えられます。
つまり、利用人数だけtwitterの影響を評価するのは、
短絡だと思うわけです。



また、私がtwitterを利用していて感じるのは、
「ゆるくつながる」という謳い文句にあるとおり、
個人と個人をほどよくつなぐネットワークを
構築するツールだということです。
趣味嗜好や情報でつながるコミュニティとは、
また違うつながりです。

例えば、私のtwitterのフォロワーは
私の意見に同意する層、批判したい層、
あるいは私の持っている情報を得たい層、
という人たちです。
逆にいえばそれ以外の人は
同じtwitterユーザーでも、
私の存在すら知らないと思います。

こう考えると、多くの人の目に触れるTVやラジオ、
週刊誌といったマスメディアとは違う、
個人という「コア」へ特化したアプローチになる場といえます。



特にこの個人が政治家であったり、
メディア関係などの影響力が強い人の場合は
twitterの威力は倍増します。
それは、1つのつぶやきがRTによって
ネズミ算的に広がるからです。


twitterの持つ瞬時性と、
個人を中心にしたつながりによって
大きなインパクトを与えた例として、
冒頭にあげた例をご紹介しましょう。
それは、原口総務相の、
チリ地震による津波の影響についてのtweetsです。
http://excite.co.jp/News/society/20100303/JCast_61504.html

これに対しては様々な意見がありますが、
危機管理とは最悪の事態を想定して備える事が前提です。
加えて津波ですから
そうそう悠長に構えてはいられない出来事です。
このような場合に責任ある人からの早い情報は、
なり済ましによる嘘情報などのリスクは伴うものの、
貴重な情報源であると考えられます。
大体、役所からの出るものは
「時すでに遅し」ということが多いので。



WEBツールの一つですから、
twitterもいずれはすたれる日がくるでしょう。
しかしユーザーが増加している現状を考えると、
日本におけるtwitterの力は
まだ未知数のところがあります。


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